骨折の痛み・症状
骨折には様々な症状が見られます。強い痛みや腫れが見られること以外にも骨折の固有の症状があります。
骨が完全に折れている場合は、折れたところから骨の位置が変わることで、痛めた部分の「変形」が見られます。またその部分を動かすと、関節以外で骨が動く「異常可動性」という症状も見られます。目で見て明らかな変形が無くても、動かしてみて「異常可動性」を感じた場合は骨折している可能性があります。しかし、骨にひびが入った状態などの「不全骨折」では分かりにくい場合もあり、動かないから骨折していないというわけではありません。
目で見て変形があれば骨折は明らかですが、変形はしていないけれど、骨が痛むという場合は、痛めた部分を軽く指で押してみてください(軽くちょっと押すだけで、グイグイと押す必要はありません)。骨を押して強い痛みがあれば、骨折の疑いがあります。
また、骨折では熱を持った腫れ以外にも、骨やその周りの組織からの内出血(あざ)が見られます。何日か経ってから青いあざが出てくるということがよくあります。あざは時間(数週間程度)が経つと次第に吸収されて消えていきます。
応急処置は、骨折部で熱を持ちますので、氷嚢(なければビニール袋に氷と少しの水を入れて作れます)などで冷やして炎症を抑えましょう。凍傷を防ぐ為、薄いタオルを巻くなど冷やし具合を調節してください。冷やし具合は心地よい程度で充分効いてますので、冷たさを我慢する程は必要ありません。
骨折部は動くと強い痛みを感じるため、安静がとても重要です。骨折部に添え木を当てて布などを巻き固定して安静を保ちましょう。添え木は雑誌を巻くことやダンボールを当てたりする事で代用できます。また、添え木を巻く際は強く巻きすぎないよう注意しましょう。